「 10分の体験からはじめる、読書への誘い 」

今回のおススメ本紹介者は法学部長の門広乃里子教授(専門:民法)です。
門広先生からのメッセージ
「みちのきち」では短い時間でも、リラックスして、本を手に取り、本を読み、そして心に何か残る、そんな時と経験を重ねていってくれると良いかと思います。そこで、短編集を中心に、短いものですと5分程度で、多くは30分もあれば読めるものを選びました。私にとってはどれもなつかしい本たちです。

タイトル 著者 出版社
柿の種 寺田 寅彦 岩波文庫
日本百名山 深田 久弥 新潮文庫
青春論 亀井 勝一郎 角川ソフィア文庫
近代美術の巨匠たち 高階 秀爾 岩波現代文庫
思考の整理学 外山 滋比古 ちくま文庫

柿の種


門広先生の一言
物理学者の寺田寅彦の短文集。「心の忙しくない、ゆっくりとした」時に読んでみるとよい。短く、さりげない文に、共感したり、おかしみを感じたり、読み方はいろいろ。JRがまだ省線電車と言われていた頃、渋谷の「忠犬」ハチ公の人気が偲ばれる一篇も収める。

 

日本百名山


門広先生の一言
山好きの人がこれだけは大切にして置きたくなる大きさと造本。山の品格、山の歴史、そして個性のある山、付加的条件として1500メートル以上という基準で選ばれた山々。先鋭な鉾で天を突く槍ヶ岳。若かりし頃、その頂上にたどり着いたときの感激は今も忘れない。

 

青春論


門広先生の一言
「青春は様々な可能性をふくむ混沌のいのちである。」「人間にとって切実な問題が、疑問のかたちで集中的にあらわれてくるのもこの時期だが、むろん解決はない。生涯を通して、生きることでその問題に直面し、経験を重ねてゆく以外にない。」学生時代に読んだ本。いまだに色あせず、当時の(そして本質的に変わらない)憲法改正論議の様子が垣間見える一篇も興味深い。

 

近代美術の巨匠たち


門広先生の一言
著書は美術史学者・美術評論家で、数多くの著書がある。絵の好みも楽しみ方も人それぞれだが、「絵」の見方に深みを与えてくれる。今回、文庫の中から選んだこの一冊は、印象派以降いわゆるエコール・ド・パリにいたるまでの近代画家13名の評伝を収める。おなじみの画家たちの人間性が活き活きと描かれていて、きっと絵を見たくなる。

 

思考の整理学


門広先生の一言
「考える」、これほど贅沢な楽しみはない。楽しみは後にとっておく・・・ことはしないで、今、この本を手に取って、本を開き、手始めに一篇、読んでみてはどうか。